カエサルは後者の代表格といってもよい
(不利な)状態になった場合、人は二種に分れる。
第一は、失敗に帰した事態の改善に努めることで不利を挽回しようとする人であり、
第二は、それはそのままでひとまずは置いておき、別のことを成功させることによって、
情勢の一挙挽回を図る人である。
塩野七生 『ローマ人物語11 ユリウス・カエサル ルビコン以後 [上]』(新潮文庫,2004)123p
塩野七生