ふたり 5

生 1989年1月赤川次郎の小説。1989年1月新潮社刊。事故死してしまったしっかり者の姉と、姉に頼ってばかりいた妹との、奇妙な共同生活を温かくつづる。大島弓子がカバーイラストを手がけた。 発行部数は2003年時点で約230万部。赤川次郎の代表的作品であり、本人も名刺代わりの作品であると述べている。本作の後半では父親の不倫話も扱っているが、子どもの読者層に配慮して書かない方がいいのではないかという意見もあったという...-ウィキペディア

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悲劇というものは、しばしば、それを最も憎んでいる人間の手で、
ひき起こされる。

頭いいのよ、実加は。
ただ、時々、夢見る人になっちゃうんだわ

あんたはね、私なんかより、ずっとずっと才能のある子なのよ。
本当よ。私はただ、器用で、目立つだけ。
でもあんたは、もっともっと底の方で光ってるものを持ってる・・・

あんたはね、自分を外から眺められる子なのよ

いるかいないか分らない
いつも、小さいころから実加はそう言われて来た。