0 コメント数 シェア トマ・ピケティは、米国の経済学が数理一辺倒であることに愛想を尽かし、マサチューセッツ工科大の職を辞し、高等社会科学院に転職した。人文知(哲学・文学・歴史学)と縁切りし、数理の奴隷と化した米国経済学界に、ピケティはほとほと愛想を尽かしたのだ。 8 タグ
0 コメント数 シェア 思考力、判断力、表現力、を養うには、人文社会系が欠かせない。ケンブリッジ大学やオックスフォード大学で入学が最も難しいのは歴史学科だ。実は、外交官をはじめ高級官僚の過半数が歴史学科卒なのだ。大学四年間かけて歴史をみっちり勉強し、法律学や経済学は、オン・ザ・ジョブで学べというのがイギリス式官吏養成法なのである。 9 タグ
0 コメント数 シェア 目下、大学の人文系学部に対し、批判の声が渦巻いている。文部科学省の有識者会議で、「文学部ではシェイクスピアの代わりに英語通訳」「法学部では憲法の代わりに宅建法」「経済学部では経済学の代わりに簿記や会計ソフト」を教えるべきだなどと、私に言わせれば暴論を唱える“有識者”がいたりする。 9 タグ
0 コメント数 シェア 文学、哲学、政治学、歴史学、経済学説史、を学んでも、すぐさま官庁や会社で役立ちそうにない。人文学部は、無益ならまだしも、政財界の利益に叶う政策を批判する“有害”な学者を養成する。役に立たない?否、有害な人材を養成することに税金をつぎ込むのはけしからぬ、と政財界のお歴々は言う。 9 タグ
0 コメント数 シェア 旧ソ連では、体制を批判する“有害な”人文学者は弾圧の憂き目にあった。実際、旧ソ連共産党書記長も、中国の国家主席も、代々工学部出身。政府を批判する不都合な言論を統制・抑圧するには、文系学部を廃止するに越したことはない。政財界人や有識者が、文系学部の縮小を図ろうとするのは宣なるかなと頷ける。 7 タグ