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私が武士というのは、境遇の変転によって節をかえない人間のことだ・・・決して刀を二本さしているからではない。並の人間なら支配を受けるより他はない境遇に向って逆に克服して節を守る。道にしたがって境遇を変えることもするのだ。武士が並の人間より上に位するようになっているのはそのためだ
大石内蔵助(『赤穂浪士』より)