錬金術師が少年に言った言葉。

世界で最も賢い男が、幸福の秘密を学びにきた少年に言った言葉。教訓をさずかる為に、少年は賢者の言われた通り、ティースプーンに入った二滴の油をこぼさず宮殿内を歩きまわった。戻った少年に賢者は、宮殿内の様子はどうだったかと尋ねた。少年は何も答えられなかった、なぜなら油に注意がいき、周りを見ていなかったからだ。では戻ってよく周りを見てきなさいと賢者は言った。周りを見に戻った少年は、その賢覧豪華な宮殿内に酔いしれ感動した。少年は賢者の所に戻り、その様子を詳しく話した。その後、油はどこだと賢者は聞いた。手にしているスプーンを見ると油はどこかへ消えていた。そして、世界で最も賢い男は幸福の秘密を学びにきた少年に、この教訓を授けたのだった。