城所昇 3
財力にも美貌にも恵まれた青年。一夜を共にした女と再び寝ることはない。色を求めるのも即物的関心からであり、決して愛情を信じない男。
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孤独というやつがいけない。
空間的に結びつきのない人間が、時間的に持続するわけがない。
俺は何に結びつくことができるだろう。
三島由紀夫『沈める滝』(新潮文庫)P11
顕子:私をお憎みにならないの? どうして?
どうして憎む? 君ぐらい僕とそっくりな女に会ったことがない。
君を憎めば僕を憎むことになるだろう。大体僕はあんまり自分を憎まないたちでね
三島由紀夫『沈める滝』(新潮文庫)P35
女の真実を信じることと、女の嘘を信じることは、まるきり同じことなんだ
三島由紀夫『沈める滝』(新潮文庫)P60