ニコチンの依存性治療についても
おかしいと思うところがいろいろあります。
そもそも依存性治療は何のために行うのでしょうか。
どんどん上がる社会保障費を減らしたい、
そのために予防に転換するのだと政府は言っています。
だから、禁煙することによって病気を減らす、
それによって医療費が減るでしょうという考えがベースですね。
しかし、本当に喫煙者率が減ると医療費は減るんでしょうか。
私は医療費は増える可能性のほうが大きいと思います。
たばこによる超過医療費は1兆 3000億円と試算されていますが、
では、もし禁煙して病気にかからなくなりました、
長生きしましたとなったとします。
そうだとすると、長生きした期間に当然何かの病気になりますよね。
年金も当然かかりますよね。
さっきの超過医療費の計算には、この潜在的節約分は入っていません。
すると、その分を入れて計算したらどうなるかが問題になるわけです。
米国の医療経済の専門家は短期的には医療費は増えるが、
長期的にはむしろ増加すると言っています。

タバコのおかげで、人は効率的に早く死ぬから、国の医療費が安く上がるのではないか。
というようなことを言っている。
週刊東洋経済 2007.3.24号より
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