トリクルダウン仮説は、
民主主義国家において、一部の富裕層や法人企業に傾注した政策をする際、
有権者である国民に「言い訳」をするために編み出されたレトリックなのです。
「富裕層や大手企業を富ます政策をやるけど、
いずれ富は国民の皆さんに滴り落ちるので、安心してね」
というわけでございます。
もっとも、トリクルダウンは別に民衆主義国の専売特許というわけではなく、
中華人民共和国の鄧小平が改革開放を始める際に連呼した「先富論」も、
まさにトリクルダウン仮説そのものでした。
つまりは、政治家がグローバリズム、新自由主義的な構造改革、緊縮財政を推進し、
国民の多数を痛めつける際に
「言い訳」として持ち出されるのがトリクルダウン仮説なのです。
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