たゞ一つのことを僕はみなさんに繰返し言ふ。
故郷にゐる人たちは、戰争がどんなに凄惨なものであるかを忘れてはならない。
絶えず祈り、眞剣になれ。一切の浮薄なものを捨てよ。
護国の戦士が苦しみ血を流し死んでゐる時に、
笑つたり駄洒落を言つたりしてゐるものを劇場や演奏會から叩き出せ。
岩波新書182~183頁
戦争 (1610) |