ずっと笑いの仮面をかぶり続ければ、いつかその仮面が自分の顔になる

桂枝雀は1973年のある日、重いうつ病を発症した。
家庭ができて将来に対して過度なプレッシャーを感じ、また自分の芸に対しても極限まで思いつめるところがあったという。全ての事が悪い方にいくように思えて仕方なく、食事も取らず、風呂も入らず、顔は青ざめ、家に篭りっきりになってしまった。夫人には「自分は幸せにしてやれないから別れてくれ」と泣いて頼み込むこともあったという。いくつかの病院を回ったが、処方箋を出されるばかりで快方に向かわなかった。最後にいった病院で「今必要なのは休息です。薬はいりません。自分が不安に思っていること全て話してください。そしてまた不安になったらいつでも来てください」と言われ、胸がすーっとなったという。3ヶ月間のブランクを経て、小米は高座に復活した。そして、それまでは私生活で陰気に過ごしていた時も、この言葉を高座で話し、常に陽気で明るくいることを決意した。
その高座でその後
「うちに倅が二人います。この間『どう、お父さんの仮面、だいぶ身についてきたでしょう』って言うたら、下の方の倅から『うん、かなり良くなりましたね。でも、チラチラ素顔が見えますよ』って言われまして、もう少し修行しなければならないと、思ったんです」
と続けて語ったという。
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桂枝雀 名言数 11

1939年8月13日 - 1999年4月19日
桂 枝雀(かつら しじゃく)は上方落語の名跡。2代目の死後は空き名跡となっている。 なお、以下の各代以外にも、昭和10年代の寄席ビラに枝雀の名が確認できる。色物だったとされているが詳細は不明。 本項を参照。 3代目桂米朝門下。前名は10代目桂小米。本名: 前田達。59歳没。...-ウィキペディア

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