「……、分かってンだよ。こンな人間のクズが、今更誰かを助けようなンて思うのは馬鹿馬鹿しいってコトぐらいよォ。まったく甘すぎだよな、自分でも虫唾が走る」
「けどよォ、このガキは、関係ねェだろ」
「たとえ、俺達がどンなに腐っていてもよォ。誰かを助けようと言い出すことすら馬鹿馬鹿しく思われるほどの、どうしよォもねェ人間のクズだったとしてもさァ」
「このガキが、見殺しにされて良いって理由にはなンねェだろうが。俺達がクズだって事が、このガキが抱えてるモンを踏みにじっても良い理由になるはずがねェだろうが!」
「確かに俺は一万人もの妹達をぶっ殺した。だからってな、残り一万人を見殺しにして良いはずがねェンだ。ああ奇麗事だってのは分かってる、今更どの口がそンな事言うンだってのは自分でも分かってる!でも違うンだよたとえ俺達がどれほどのクズでも、どンな理由を並べても、それでこのガキが殺されて良い事になンかならねェだろォがよ!!」
とある魔術の禁書目録 (18) |
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