空腹は当時わたしの忠実な用心棒であった。
それはいっときもわたしから離れないただひとりであり、わたしの生活の全てを共にした。
わたしが本を買うごとに、それがざわついた。
歌劇場へ行けば、数日にわたって空腹がわたしの相手をした。
この無情な友との戦いが続いた。
建築学と、食物を節約してたまにオペラへ行くことをのぞけば、書物だけが唯一の友であった。
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