心を裸にして歩けない人は、その自分についての感じ方を抑圧する。
その感じ方は自分にとって極めて不快である。
この不快な感情を自分の無意識へと抑圧した結果、
自己への要求水準が非現実的に高くなるのである。
自分についての不快な感じ方を抑圧するために、
仕事においても生においても秀でた男性であることを自分に求める
ようになる。
しかし、不快であるがゆえに抑圧した、
自分に関するその感じ方は正しいのであろうか。
そうではあるまい。
その感じ方が間違っているのである。
愛される値打ちがないのではなく、
周囲にいる人間が愛する能力をもっていないのである。

加藤諦三

加藤諦三 4

生 1938年1月26日
日本の社会学者。作家。


寄せられたコメント(3)


    さすが 明察 - 銘無き石碑

    自分は愛される価値があると言いたいのだね。甘えん坊 - 銘無き石碑

    誰かが自分を愛する方法を教えてあげないと、自分が自分を愛するって意外と難しいんだよ。 - 銘無き石碑

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