人は誰でも自分の中に湖をもっていて、その深さとか色調とか涼しさとか透明度とかを、その人の生の最後の瞬間まで、加えたり変幻したりしている。人に話をするということは、その人の中の湖に話をすることであるように思う。 見田宗介 見田宗介 5 1937年生まれ。社会学博士。