個人は抽象的な人類や世界ではなく却つて民族といふが如き具体的な全体と結びついて具体的な存在であるのである。個人は民族を媒介するのでなければ具体的に人類的或ひは世界的になることができない。単に人類的と考へられるやな個人は抽象的なものに過ぎぬ。単なる世界人は根差しなきものである。

出典:「全体と個人」(三木清全集第14巻)
三木清

三木清 62

1897年1月5日 - 1945年9月26日
(西田左派を含めた上での)京都学派の哲学者。弟に中国文学者の三木克己がいる。...-ウィキペディア


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