諸君、解脱は苦痛である。しかして最大愉快である。人間が懺悔して赤裸々として立つ時、社会が旧習をかなぐり落して天地間に素裸で立つ時、その雄大光明な心地は実に何とも言えぬのである。 (『謀叛論』岩波文庫版10頁) 徳冨健次郎(蘆花) 解脱 (1) 徳冨健次郎(蘆花) 2