たとえば“俺はいいものしか書かねえんだ”って言って1年も2年も腕組みしてたら、闘ってるとは認められないでしょう。注文があって、それを流してこなしても、闘ってることにはならない。

トンネルを掘り続けてるようなものなんです。どこかで硬い岩にぶつかる。
いくらノミを振っても割れない。そこで腕組みしていたら終わりなわけで。
“じゃあこっちの土はどうなの、あっちはどうなの”って、
あっちこっち一生懸命もだえながら悪戦苦闘している。
そういう姿を“闘ってる”と呼ぶんだって僕は思うんですよね。

大沢在昌

大沢在昌 1

1956年3月8日 - 愛知県名古屋市出身のハードボイルド・冒険小説作家、推理作家


寄せられたコメント(0)

コメントはまだありません...

コメント戴ける場合はこちらから