我々の真の自己は歴史の世界の中に生死するのではない。歴史の中に生死するものはいわゆる意識的自己であって、叡智的自己の影像に過ぎない。我々の真の自己は、意識一般の底に、なお自覚の意味を深めることによって、考えられる叡智的世界に住んでいるのである。而してかかる意味においては道徳的世界がその最も深いものと考えることができるであろう。

出典:論文「叡智的世界」
西田幾多郎

西田幾多郎 72

1870年5月19日 - 1945年6月7日
日本を代表する哲学者。京都大学教授、名誉教授。京都学派の創始者。学位は文学博士(京都大学・1913年)。 同郷の鈴木大拙(本名:貞太郎)、山本良吉、藤岡作太郎とは石川県専門学校(第四高等中学校の前身、のちの第四高等学校)以来の友人であり、西田、鈴木、藤岡の三人は「加賀の三太郎」と称された...-ウィキペディア


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